週末からは栃木県高校野球春の大会が始まり(本戦)これからは春と言うより躑躅(つつじ)の似合う初夏と言う事になって来そうです。(名前は春の大会ですが)
この時期になると私どもの院では野球関係のお子さんが多く来院されるようになります。特に今週は新規の患者さんが多く来院されましたが、「肘」の痛みを訴えるお子さんが多かったですね。野球をやっているとどうしても「肘」に痛みを訴える選手がいらっしゃいます。オーバーユース(使い過ぎ)によるものと言われる「野球肘」ですが、ならないお子さんはなりません。既に肘に痛みが出ている場合は、それなりに「野球肘」が進行している事を示すものです。早急に対処されることを希望します。
「野球肘」は「スポーツ障害」の一つです。「スポーツ障害」は競技の種類により必ず特別に多く使用される筋肉があるものですが、その筋肉が通常の筋肉でなくなり筋肉そのものが「変性」してしまった事により強い痛みが出るのが特徴です。
こう書きますと、勘の良い方はお分かりと思われますが、この様な状態になってしまった筋肉はマッサージの様な一般的な物理療法では、治る(元の状態に戻る)事はありません。「変性」してしまったものですので、長い間休みを取ったとしても基本的には改善は望めません。この先は、専用の機器を用いないと私の知る限り回復する事は無いのです。この機器は少し特殊なものとなります。県内でもお持ちの院は整形外科を始めそれ程は入っていません。私どもの所ではこの機器をベッドごとに置いておりますので、全国でも指折りのヘビーユーザーとなっております。
この機器は非常に効果的なのですが、治療法が難しく術者により評価がかなり異なります。「取り敢えず使ってみよう。」と言う感じの先生では、なかなか結果が出ないものです。結果が出せる先生は、まず「触診」が得意な事。そして何にでも興味を持てる人。そして、失敗してもめげないタイプの人ですかね^^。
この機器は基本的に誰が使っても上手く行きません。この機器の会社のマニュアルがありますが、この通り使っていても効果は出ず非常に困惑するものです。基本的に使い方は自ら導き出すものですが、この様な状態になって初めてこの機器は驚くべき力を発揮します。そして、治らないと言われます「野球肘」もこの機器で治せます。ただ、メーカーが推奨する方法では無いですけどね。
私の方法で「野球肘」が治ったお子さんは年間20人以上になりますが、再発したのは今まで二人だけですので、確実で安全な治療であると自負しております。