今来院されている患者さんの中には「何とか正座がしたい。」と言った事をおっしゃる患者さんが
一定数いらっしゃいます。「膝が痛いからやっぱり無理かな？」と言われる事も多いんですが、
全体的に６～７割程度の患者さんは正座出来ると思います。
現代の膝痛はそれ程酷い変形を伴っていないケースの患者さんが殆どですから、「もう何年も
正座出来ていないけど大丈夫でしょうか？」と言われた場合、「絶対とは言えませんが、正座
出来る可能性は高いと思います。」とお答えしています。
今来ている患者さんのお一人は、全く正座が出来ませんでしたが、多分もう間もなく出来る
ようになると思います。整形外科や私どものような生業のものの所で「変形があるからこれ以上
は無理ですね。」と言われても、基本的にはそれ程問題ありません。
私がこの世界に入った40年前はもっと農業は過酷でした。文字通り身を粉にして働くと言った
言葉通り基本的に手作業で重労働でした。こんなの毎日やってたら膝でも腰でもおかしくなって
しまいます。このような事を続けていると意外と簡単に腰や膝の変形が出ます。
私は資格を取った当時このような方ばかりを診て来たので。今「膝が痛い！」と言う患者さん
を診ても、そんなに簡単に「変形しているから無理ですね。」と言いたくない私がいます。実際
当時の患者さんから見れば今の患者さんの膝は「変形してないも同然」なんです。
年齢と共に多少の変形があったとしてもそれはルーティンで誰でもなるものですから誤差の内
と言う事になります。膝はなかなか治らないとお嘆きの方も多いものですが、やり方次第では
意外と短期間で良くなるものです。